📚 このシリーズについて

「投資の考え方」第5回 / 全14回予定

「複利」という言葉を聞いたことはありますか?

アインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだとも伝えられるこの仕組み。でも「複利って結局どういうこと?」と聞かれると、うまく説明できない方も多いのではないでしょうか。難しそうに見えますが、実は小学生の算数で理解できるシンプルな仕組みです。

今回は、長期投資で資産が増える複利のしくみを、できるだけわかりやすく解説します。「なぜ長期で投資するほど有利なのか」という疑問がスッキリ解消され、投資への向き合い方が少し変わるきっかけになれば幸いです。

※投資は自己責任です。実際の判断はご自身の状況をよく確認した上で行ってください。

「単利」と「複利」の違いを知ると世界が変わる

複利を理解するためには、まず「単利」との違いを知る必要があります。たとえ話で説明します。

100万円を年利5%で運用するとしましょう。単利の場合、毎年5万円の利益が出ます。10年後には利益が50万円。元本と合わせて150万円になります。

一方、複利の場合はこうなります。1年目は同じく5万円の利益。でも2年目は105万円に対して5%をかけるので、利益は5万2,500円になります。3年目は107万2,500円に対して5%……このように、利益が利益を生み続けます。10年後には約163万円になり、単利より約13万円多くなります。

たった13万円?と思うかもしれません。でもこれが20年になると単利では200万円、複利では約265万円。30年では単利250万円に対し、複利では約432万円と、差がどんどん広がっていきます。時間が長くなるほど、複利の威力は指数関数的に大きくなるのです。

複利が「雪だるま効果」と呼ばれる理由

複利は「雪だるま効果」とも表現されます。小さな雪の玉を丘の上から転がすと、転がるほど雪が積みついて大きくなっていく。最初はほとんど変化がないように見えても、ある時点から急激に大きくなる。この様子が複利の資産の増え方に似ています。

複利の本質は「時間を味方につけること」にあります。早く始めるほど、雪だるまが転がる距離が長くなります。

たとえば25歳から毎月3万円を年利5%で積み立てると、30年後の55歳時点での積立総額は1,080万円ですが、運用益を含めると約2,500万円程度になるという試算があります(あくまで参考値であり、実際の運用結果を保証するものではありません)。同じ月3万円でも、35歳から始めると55歳時点での積立期間は20年となり、同条件では約1,240万円程度になるといわれています。10年の差が約1,260万円の差になる可能性があるという考え方があります。

Perplexityで「複利 シミュレーション」と検索すると、様々な計算ツールが出てきます。自分の年齢・積立金額・想定利率を入れて試算してみると、「始めるのが早ければ早いほど有利」という複利の感覚がつかめます。

長期投資で複利を活かすために知っておきたいこと

複利の恩恵を最大限に受けるには、いくつか理解しておきたい考え方があります。

ひとつは「再投資」の重要性です。複利が機能するのは、得た利益を引き出さずに再び運用に回し続けるからです。途中でお金を引き出してしまうと、複利の連鎖が止まります。長期投資では「できるだけ触らない」という姿勢が、複利の効果を活かすうえで大切な考え方とされています。

もうひとつは「インフレとの関係」です。銀行の普通預金の金利は現在非常に低い水準にあります。複利の恩恵を得るためには、ある程度の利回りが必要という考え方もあります。とはいえ、どの程度の利回りを目指すかは、リスクとのバランスを考える必要があり、「何%が正解」とは言えません。自分のリスク許容度を確認することが先決です。

ClaudeやChatGPTに「複利について初心者にわかりやすく教えてください」と聞くと、自分の疑問に合わせた説明を何度でもしてもらえます。わからないことを気軽に聞ける環境として、AIを学習パートナーとして活用するのも賢い方法です。

複利の感覚を身につけると投資の判断が変わる

複利のしくみを理解すると、投資に対する見方が変わります。「今すぐ増やす」より「長く続ける」ことの価値が実感できるようになります。

よく「投資で失敗する人の特徴」として挙げられるのが、短期的な値動きに一喜一憂して売り買いを繰り返すことです。長期で見れば複利が働くはずなのに、途中で売ってしまうことで複利の恩恵を受けられなくなるというわけです。これはあくまで一つの考え方ですが、「長く保有するほど複利が育つ」というイメージを持っておくことは、焦りを防ぐうえで参考になるかもしれません。

Geminiで「長期投資と短期投資の違いを比較して」と調べると、様々な視点の情報が整理されます。自分の投資スタイルを考えるうえでの参考にしてみてください。ただし、どのような投資も元本保証はなく、リスクへの理解が前提です。

投資は自己責任です。実際の判断はご自身の状況をよく確認した上で行ってください。