要約
・南米の関税同盟「メルコスール」(ブラジル・アルゼンチン等)と日本のEPA交渉について、JA全中の神農会長が懸念を表明した ・メルコスールは世界有数の農業生産地帯で、牛肉・豚肉・大豆・砂糖などの輸出大国が集まる ・JA全中は「安価な農産物が大量流入し、国内農業が打撃を受ける」として政府・与党にきぜんとした対応を要求 ・日本はすでにEU・英国・TPP11などとのEPAで農産物市場を段階的に開放してきた経緯がある ・消費者(会社員)にとっては食品価格の引き下げ効果が見込める一方、国産品の選択肢が減るリスクもある ・交渉の行方によっては、輸入食品の価格競争が加速し食費コスト全体の構造が変わる可能性がある
億速コメント
EPAは「関税を下げる=輸入品が安くなる」という一面だけでなく、国内産業の縮小→雇用・地方経済への波及という側面も持つ。食料自給率が約38%(カロリーベース)の日本において、農業保護と物価安定のバランスをどう取るかは政策の根幹に関わるテーマだ。家計の食費節約という短期メリットと、食料安全保障という長期リスクの間でどう判断するかは、消費者一人ひとりの問題でもある。
出典:NHK経済 | 2026-06-04