ポイント

・内閣府発表の4月景気動向指数(一致指数)は前月比1.1ポイント上昇の117.9と2か月連続で改善 ・景気動向指数は生産・出荷・雇用など複数の経済統計を合成した遅行性の指標 ・指数の上昇が即座に家計の可処分所得改善につながるわけではなく、体感との乖離が続きやすい


億速の見解

景気指数が上がっているのに家計が楽にならない——この矛盾を感じている人は多いはずで、実はそれ自体は不思議なことではない。景気動向指数は企業の生産活動や出荷量などを元に算出されるため、「企業が儲かっているか」は反映されても、「労働者の手取りが増えているか」は直接映らない。企業収益が増えても、それが賃上げに回るまでにはタイムラグがある。さらに物価上昇が実質賃金を削っている局面では、名目の景気回復が体感改善につながりにくい。今、会社員が本当に注目すべきは「景気指数が上がったかどうか」ではなく、「自分の会社の賃上げ交渉の動向」と「インフレ率と実質賃金のギャップ」だ。マクロの数字が改善しても、個人の財務設計は自分で能動的に動かすしかない。


出典:NHK経済 | 2026-06-05